ヨルダン事業担当の佐々木です。
KnKが活動するヨルダンのザアタリ難民キャンプでは、12月のアサド政権崩壊を受けて、一時はお祭りのようなお祝いムードが見られましたが、あれから一か月が経ち、シリアに戻るための必要な手続きについての情報が交わされたり、実際に戻る人も出てきているようです。
しかし、多くの人々が今もキャンプの中での暮らしを続け、様子を見ているようです。
KnKはキャンプの学校での活動も継続しており、冬休み明けのもうすぐ始まる新学期に向けて、準備を進めています。
今日は前学期に取り組んだ中学校でのクラス長の活動をご紹介します。
男子シフト、女子シフトごとに、各クラスで立候補し、選ばれたクラス長。まずはクラス長が一堂に会し、どのように学校のために活動できるか、クラス長ミーティングを持ちました。それぞれのクラス長がやりたいことを宣言し、行動に移し、学期末には再びミーティングを持ち、振り返りをするところまでがクラス長の役割です。

男子クラス長が集まって活動内容を話し合い中
実際の取り組みとしては、男子は、いじめに関する映像を作って皆で考える機会を持ったり、学校敷地内に植物を植える活動をしたり、女子では、各教室を清掃してくれているボランティアの人たちに感謝を伝える活動をしたり、学校の美化をテーマにした劇を小学校で披露したりしていました。
学期末にKnKのスタッフとクラス長の子どもたちと行った振り返りのレポートを読むと、リーダーを置くことの良し悪しや、クラス長を置いてからの同級生の変化など、クラス長として、自分たちの学校をより良い場所にしようと、子ども自身で考え、アイデアを実行に移しながら、同時にクラスの様子や周りの同級生への影響も冷静に観察している様子が伺えました。多くは来学期もクラス長を継続したという声を聴き、頼もしく感じています。
今年は、家族と共にシリアに戻る子どもたちも出てくるかもしれません。どこで生活をすることになっても、KnKの活動での経験が、子どもたちの何かの助けになればと、願いつつ、この先も可能な限り伴走できればと思います。