活動ニュース

非公式教育の修了式がありました

2011/05/19

ALS Caravanの文字の刻印された風船

ALS Caravanの文字の刻印された風船

先日活動報告をさせていただいたKnKフィリピンの非公式教育ALS(Alternative Learning System:代替教育システム)ですが、KnKが活動をしているパヤタスがあるケソン市の合格者を対象とした修了書授与式がありました。合格率が2割程度と言われるA&Eテスト(学業修了試験)にケソン市からは計600名以上が合格。(小学校修了レベル221名、中学校修了レベル410名)

KnKの合格者たち

KnKの合格者たち

ケソン市のALS修了書授与式

ケソン市のALS修了書授与式

そんな中、KnKフィリピンのALSで勉強をしてきたパヤタス出身のリカさん(15歳)がケソン市の小学校修了レベル合格者でなんと6位の成績を修め、表彰されました!

小学校修了レベルにおいて ケソン市で第6位の成績を受賞したリカさん

小学校修了レベルにおいて
ケソン市で第6位の成績を受賞したリカさん

リカさんは小学校5年生までは公式教育に通うことができていたのですが、心臓の病気を患い、小学校を中退してしまいました。 病気がよくなってから復学したこともあるのですが、お医者さんからのドクターストップと、家庭の貧困で小学校5年生を終えることなく、2度目の中退をしてしまっていたのです。

勉強に興味を持ち、学びたい意欲があっても病気や貧困、あるいは子どもたちの親自身が勉強の妨げになることがあるとパヤタスのALS教員は言います。 一日30円ほどの通学費や制服代を払うことができず通学を諦めてしまったり、学校に行かずに働かざるをえない、そんな子どもたちがフィリピンには多くいます。 しかし、多くの若者たちは学ぶことを切望しています。さらにALSに参加し、クラスメートたちからも多くのことを学び、自己成長がみられたり、態度や行動にも変化が現れるそうです。

パヤタス教員とリカさん

パヤタス教員とリカさん

実際、教員からみてもリカさんは以前よりも活動的になり、お行儀がよくなったとか。

リカさんが市で6番目の成績をとったことを知ってご両親はどんな反応だった?と質問したら、照れて顔を隠しながら「私のことを自慢だって言ってくれた」と話してくれたリカさん。
成績だけではなく、ご両親に褒められた、その誇りも、リカさんの人生を豊かにするものだと信じています。

車につけられた垂れ幕
そして一つの年度が終わり、KnKフィリピンではALSの新しい生徒の勧誘を行いました。 ALS Caravanと名づけられ、KnKスタッフはもちろんのこと、地域行政のスタッフや過去のALS合格者、現在の生徒など総勢約60名がバイクやジープニー(乗合タクシー)からALSの説明を書いたチラシを配って回りました。

車につけられた垂れ幕

車につけられた垂れ幕

コミュニティの人々は一体何が起こっているのか不思議そうな顔をしながらも、チラシを受け取り真剣に読んでいる姿が見られました。
実際、ALS Caravanに参加していた過去のALS合格者の中にもこのALS CaravanでKnKとALSのことを知ったという生徒もいます。

真剣にチラシを読むコミュニティの人

真剣にチラシを読むコミュニティの人

風船をつけたバイクでチラシを配ります

風船をつけたバイクでチラシを配ります

今年度も、一人でも多くの子どもたちが学ぶ喜びを感じられますように。

 

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