活動ニュース

あれから一年

2010/10/25
報告:プロジェクト・コーディネーター 久野 由里子

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2009年9月26日、大型台風ケッツァーナ(フィリピン名オンドイ)がルソン島を直撃、KnK活動地のバゴンシーラン地区でもスラムの貧困世帯が大きな被害を受けました。KnKはジャパン・プラットフォームや伊藤忠商事株式会社をはじめ、多くの方々のご支援を受け、生活物資(食料、毛布、蚊帳、防水シート)を配布、被災児の保護受け入れを行い、生活を支援しました。

歌を披露する少女

歌を披露する少女

満面の笑みで踊りを披露する子どもたち

満面の笑みで踊りを披露する子どもたち

あの台風から一年が経った2010年9月26日、コミュニティの方々からKnKスタッフに対し、オンドイアニバーサリーとして、催し物が開催されました。

水害のあったスラム地区の通路一角に設置された会場に到着すると、そこには”WELCOME KnK”の文字が。さらに、スタッフに対し、お食事が振舞われ、コミュニティの子ども、青年たちからは歓迎と感謝のしるしとして歌やダンスが披露されました。

迫力のあるダンスを見せてくれた青年たち

迫力のあるダンスを見せてくれた青年たち

お礼の言葉を述べるコミュニティの方

お礼の言葉を述べるコミュニティの方

プログラムの最後には、コミュニティの代表の方からお礼の言葉をいただきました。

「当時、大型台風に見舞われ、身の回りのものが水に流され途方に暮れてしまっていました。そんなときにKnKが我々に支援をしてくれ、今のように普通の生活を取り戻すことができました。本当に心から感謝をしています。」

被災直後に現地を訪れたスタッフが驚くほど、当時被害を受けた方々は明るかったとき聞いています。起こったきた災害を嘆き悲しむのではなく、「自然はどうにもできないからね」と笑っていたというのです。この日もたくさんの笑顔に溢れた会となりましたが、この日お礼の言葉を伝えてくださった代表の方は、時々当時のことを思い出して目に涙を浮かべていました。いつも明るく笑顔でたくましいフィリピンの方々ですが、当時もやはり心の中では大きなショックを受けていたことと思います。

防災教育において地域の地図を描く参加者

防災教育において地域の地図を描く参加者

また、被災直後のみではなく、UBS証券会社のご支援を受けKnKはコミュニティの青少年や父兄、コミュニティーリーダーの方々を対象に定期的に防災教育を行ってきました。

2010年10月18日から19日にかけて、大型台風メギが再びフィリピンを襲いました。またあの悲劇が起こるのではないかと言いう不安を、KnKスタッフもコミュニティの方々も内心抱えていましたが、地域住民の方々は常にKnKスタッフと連絡を取り合い、非常時に向けて準備をしていました。幸い、今回の台風ではKnK活動地での被害はなかったようです。年内にまだ複数の台風が来ることが予測されていますが、彼らの安全と笑顔が守られるよう祈っていますますように。

※ この度の台風で亡くなられた方のご冥福をお祈り申し上げます。

 

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