活動ニュース

モン族の子どもたち

2012/10/23
報告:KnKスタッフ 清水 匡

国境なき子どもたちは2008年から2011年にかけてミャンマー南東部で発生したサイクロン「ナルギス」で被災した青少年への教育・生活支援を行いました。その後も同活動のフォローアップを継続する中、この度あらためて10月中旬よりスタッフ2名を現地に派遣し調査を行いました。今後も現地で引き続き実施する調査の結果についてはおってご報告いたします。

今回は少数民族の住むモン州で目にした風景やある学校での一コマをご紹介します。

ミャンマー モン州ミャンマー南東部に位置するモン州では、政府の公立学校のほかにモン族が開いている公立学校があります。経済的な事情などで政府の学校に通えない子どもたちのための学校です。モン族はこの国の公用語でもあるビルマ語のほかにモン語を話すことができます。モン学校では子どもたちに自分たちの文化やモン語も教えています。政府も理解を示しており、モン学校から政府の学校に編入できるシステムになっています。

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ミャンマー モン州幹線道路を外れると舗装されていないデコボコ道が続きます。目指す学校はその先にありましたが、乗用車ではこれ以上先に進むことはできませんでした。そこをちょうど、結婚式のパーティ食材を荷台に乗せたトラックが通りかかりました。「~~村まで行くので乗せてもらえますか」と尋ねると、快く載せてくれました。じゃがいもやニンジンと一緒に荷台から振り落とされないようにデコボコ道を進むこと30分、目的の学校に到着しました。

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初めて見る外国人に子どもたちは興味津々。キャーキャー騒ぐ子や恥ずかしそうに眼をそらす子など様々でしたが、歓迎されている雰囲気は伝わりました。学校の校舎は村人たちの寄付で建てられており、校舎に入りきれない子どもたちは青空教室で勉強していました。我々の訪問に興奮気味の生徒たちに囲まれながら、先生方に聞き取りを行いました。ふと時計を見るとすでにミャンマー モン州授業が始まっている時間です。聞き取りを一段落させて、授業の様子を見学させてもらうことにしました。授業が始まると生徒も先生も真剣なまなざしで授業に励んでいます。
先生は厳しくも、時には生徒を笑顔でほめている様子が伺ました。生徒も先生のいうことをよく聞いている様子です。英語が話せる先生がこう言いました。「お金を稼ぎたかったら出稼ぎに行くという手段もあります。でも私はモン族の子どもたちのためにこの学校で働いています」 この学校には生徒と先生の信頼関係と愛情がたくさん詰まっていました。

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帰りは小学高学年と思われる男の子が運転するバイクの後ろにまたがりました。小学生とはいえバイクの運転は手慣れたものです。あのデコボコ道を難なく戻っていくことができました。

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