子ども参加

保護者・教育機関の方へ

友情のレポーターを実施する目的

友情のレポーターは『自分も世界のために何かしたい。でもどうしていいかわからない』そんな気持ちがある子どもに機会を提供し、取材先の国の子どもたちと共に成長していく教育プロジェクトです。1995年の開始以来、11歳から16歳の一般公募で選ばれた日本の子どもたち58名が、カンボジア、フィリピン、ヨルダン、東ティモールなどに派遣され取材を行ってきました。

友情のレポーターの目的はとてもシンプルです。日本の子どもたちが本やテレビで見る海外の恵まれない状況にある子どもたちを支援するのではなく、そうした現地の子どもたちと友情を育み彼らから多くを学びます。そして「自分の大切な友だちに手を差し伸べたい」という気持ちから帰国後、ほとんどのレポーターたちが積極的に自分にできること行うようになります。

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安全面に最大限配慮した実施体制

友情のレポーターの渡航先は主にKnKが活動している国や地域です。他で見かけるスタディツアーの多くは同行者が参加者一人ひとりに目が行き届きにくいのに対し、このプロジェクトは、取材を行う友情のレポーター2名に対しベテランスタッフを含む最低3名が日本から付き添い、常にレポーターの健康と安全を管理しています。また、渡航前には先輩レポーターたちが自分たちの経験をアドバイスする機会も設けています。渡航先で万が一病気になった場合もこれまで20年の経験から適切に対処してきました。ご家族の方からは「安心して子どもを預けられる」との声も多く寄せられています。友情のレポータープロジェクトは常にレポーターの健康と安全面を最優先に考え実施されています。

友情のレポーターの声

安田 菜津紀さん/2003年カンボジア取材 (派遣当時16歳/神奈川県)

家族って何だろう?そんな疑問から参加を決めた「国境なき子どもたち」の友情のレポーター。

2003年、高校2年のときに派遣して頂いたのはカンボジアでした。

現地では人身売買の被害に遭った子どもたちと多くの時間を過ごしました。彼らが背負ってきたものを話し始めると、スタッフさんたちは一緒に泣いていました。真っ直ぐ目を見て、一瞬たりとも目を背けませんでした。「大人は子どもを守ってくれる」と、私は初めて母以外の大人から教わったのです。

それから私にとって「国境なき子どもたち」は、一人の子どもとして私の居場所でした。今大人になり、フォトジャーナリストとして子どもたちと接する上で、あのときのスタッフさんたちの目線が私の中で生きつづけています。

これからも、どの国の子どもたちにとっても、そんな「居場所」であってほしい、そう願っております。

大学卒業後はフリーのフォトジャーナリストとして、海外や東日本大震災被災地から写真と情報を発信し続けています。TBS系列「サンデーモーニング」でゲストコメンテーターを務めるなど、絶賛活躍中です。 https://www.yasudanatsuki.com

その他のレポーターたちの声はこちら

友情のレポーターを送り出してきた方々の声

2012年フィリピン取材/吉川 拓樹くんのお母さま

息子がフィリピンに行かせていただいてから早2年が過ぎました。小学校を卒業したばかりの息子にとっての初めての海外体験はかなり衝撃的でした。今まで何の不自由もなく生活していた息子にとって、生きていくことの大変さ、家族の大切さ、そして何より、国は違っても皆同じ人間であるということを実感したとても貴重な体験となりました。中学生になり、文化祭でフィリピンの現状をスライドと共に説明したり、生徒会長としてフィリピンでの水害の際の募金活動をしたりと、自分ができることを考え行動に移せるようになりました。将来、世界の貧困をなくし、世界中の人がより快適に暮らせるようなものづくりの仕事に携わりたいと考えているようです。息子が進路の方向性を決めた原型は、このレポーターとしての体験です。参加させていただき、ありがとうございました。

2011年ヨルダン取材/香村 巴月さんのお母さま

「私、これに行く!」と友情のレポーター募集を見て巴月が言ったこの言葉から、彼女は変わりはじめたように思います。

ヨルダンから帰国した当時、まだ小学生だった彼女自らが新聞社に電話し、自分の経験したことを記事にしてほしいとお願いしたこと。「ヨルダン、ヨルダン」という題で出品した自己表現力コンクールでは、奪い合い、殺し合う世界でなく、分け合い、助け合う、国境を越えた世界にしていきたいと自分の考えをまとめ、現代用語検定協会賞をいただいたこと。どれもヨルダンでの経験がなければ、広がることのなかった世界だと思います。

友情のレポーターを、小学生時代に経験させていただいたことを本当に感謝しております。

2014年ヨルダン取材/佐々木 千夏さんの高校の先生

友情のレポーターへの応募について相談を受け、実は彼女の持つ意外な一面に驚きました。

帰国後、友人たちに分け隔てなく接することができ、また色々な子と話をしている姿を見て、レポーターの経験が彼女の人間の幅を広げてくれたと考えています。授業でもがんばって学ぶ姿勢を見せ、生徒会や地域のボランティアとして様々積極的に活動をするなど、今まで以上に周囲に目を向け活動の幅も広がっています。このような彼女の成長を見ていると、友情のレポーターに参加し、世界の子どもたちとの交流の機会を得られてよかったと感じています。

2013年カンボジア取材/後藤 要くんの中学校の先生

友情のレポーターを経験し、自分の将来の夢や目標を見つけたようでした。「目指すもの」を見つけたことで、学校生活や学習への姿勢が大きく変わったと感じています。もともと自ら進んで「誰かのために」行動ができる生徒でしたが、帰国後は特にその意志や正義感の強さを発揮し、あまり人がやりたがらないことでも責任を持って果たしてくれています。そのため教員からも「彼になら任せられる」という信頼を寄せられるようになりました。このような成長にはカンボジアでの経験、現地の子どもたちとの出会いが大きく影響していると思います。

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