活動ニュース

製品の品質向上を目指して (後編)

2012/04/23
報告:ボランティア専門家 小板橋 けい子

【初期サンプル完成~修正】
今回、カンボジアの生産者グループで『日本向け販売製品』として製作したものは、KnKで作られたシルクやラタンを取り入れた、バッグとポーチです。

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初めてのサンプルができ上がってきました。

指定したシルクの色とデザインで、なかなか素敵な仕上がりです。
裏地は私の方からは何も指定しなかったにも関わらず、参加者自身で表地に合った色を選んでいます。

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ただ、ここで問題がひとつ。
私の伝え方が悪かったのか、正確なサイズで作られていませんでした。
目に見える表側の縫い目、表からは見えない裏側の縫い目にも注意を払わないといけません。

そこでもう一度、デザイン画のサイズと、サンプル品を照らし合わせながら、お互い納得のいくまで説明し直します。
みんな間違いを負と受けず、意欲的に納得のいくまで理解しようとする姿がとても印象的でした。私が驚いたのは、ソーイングチームの参加者たちのスキルの高さです。

まだ少し雑な部分があるものの、あまり時間をかけずに製品が仕上がってきます。

作り直してもらうサンプルには、新しい試みを指示してみました。
それは、表地がシルクを使ったバッグ・ポーチの裏地に、カンボジアの人たちが日常でよく使っている、綿のクロマーを用いることです。
タータンチェックのこのクロマーという布は、さまざまな色のバリエーションがあって、とっても可愛いのです。

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【最終サンプル完成】
サンプルの作り直しを示唆してからの製作時間も、そうかかりませんでした。
でき上がりを想像して、ワクワクしながら研修生たちを訪れると、できたよ!と言って自慢気に見せてくれました。

私の目に飛び込んできたのは、鮮やかでキレイな色が目を惹いて内側にはちゃんとクロマーが使われている素敵なバッグです。

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縫製にも気をつけており、もう立派な商品となるものができ上がっていました。

【最後に】
微妙なニュアンスを伝えるのが難しく、ジェスチャーや絵を描くことをしたり右往左往しながらのチャレンジでしたが、研修生たちの強い意欲と優れたスキル、そして何より、理解しようとしてくれる優しい気持ちに助けられて、自分のイメージするデザインを形にすることができました。

これからも色々なデザインに挑戦して、もっともっとカンボジアの研修生のスキルが向上し、彼女らの作る製品が世界中で愛されるようになっていって欲しいと思います。

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>>活動報告書(PDF)はこちら

製品の品質向上を目指して (前編)はこちら

*カンボジアにおけるIGAの活動は、公益財団法人日本国際協力財団のご支援により実施しています。

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