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サマーアクティビティ — 最終日、オープンデーはハプニングつづき?!

報告:シリア難民支援 現地事業総括 松永 晴子

夏や冬のアクティビティでは、毎回最後の日にオープンデーを開催します。
アクティビティで練習した歌や演劇、ダンスなどを発表し、親御さんにも見ていただきます。
子どもたちにとっては、アクティビティで得たものを、他の生徒や親御さんに見せる、大切な機会です。また、私たちにとっても、どのような事業を行い、どのような成果が出たのかを親御さんに知っていただく、大事な機会です。

 

オープンデーに向けて、子どもたちもやる気いっぱい!

オープンデーのパフォーマンスに向けて、子どもたちは2週間ほど前から本格的に練習を始めました。
ダンスが上手な子、歌が上手な子、台詞のアドリブが上手な子、得意なことは子どもによって違うので、それぞれのよさが出るような出番を作ろうと、先生たちは子どもたちの希望を聞きつつ、割り振ります。
今回はできるだけ、いつもアクティビティに来ている子どもたち全員に出番があるように、発表の内容も工夫をしました。

 

ピアニカの練習

自己紹介の練習

屋外でのオープンデー、発表の番が来たときの出入り練習もして、子どもたちはやる気いっぱいでオープンデーを迎えました。

観客席を、今まで使ってきた班の色で分けました。また、各班には、班のメンバーのお世話係を立て、きちんと座らせたり、水を飲みに往かせたりする面倒を見てもらうよう、決めました。

 

オープンデー当日、予定外のお客さんで会場は大混乱・・・

ですが、オープンデー当日、いつもは見ない子どもたちがたくさん、オープンデーにやってきていました。
実は、前日に他団体の物資配布が行われたので、オープンデーの日にも、何かもらえるのではないか、と思った学校の近くの子どもたちがたくさん、やってきたのでした。

そして、キャンプ内のお店でレンタルしたスピーカーはバッテリーがすぐ切れてしまい、先生たちがどれだけ大きな声を出しても、子どもたちには届きません。
お世話係の子たちも一生懸命班の子どもたちを統率しようとしましたが、子どもたちの人数はいつもの倍以上、とても手が回らなくて、開始からすぐに、会場は混乱状態になってしまいました。

誰も座って見ていない様子

スタッフ側も、場を収めようとするのに必死で、写真や動画を撮る余裕もありませんでした。
準備した出し物の半分もできないまま、オープンデーは終わりました。

先生たちもそうですが、せっかく準備をしてこの日に臨んだ子どもたちの中には、明らかに悔しそうな顔をしている子もいて、申しわけない気持ちでいっぱいになりました。

それでも、最後の最後まで、オープンデーの片付けを手伝ってくれた年上の子どもたちがたくさん居ました。
暑い中、仕事を受け持ってくれた子どもたちの顔にも疲れは見えましたが、片付けが完了するまで、しっかりと手を貸してくれたことに、やっと冷静に、子どもたちの成長が見られた気がしました。

 

先生たちによる振り返り―次へのステップ

先生たちから出た振り返りは、以下の通りでした。

1:前日の配布のため、知らない子どもたちがたくさん来ていた
そのため、夏期アクティビティ中に浸透したルールを知らない子どもが多すぎて、せっかくのルールが使えなくなっていた。

2:スピーカーが使えなかった
できるだけ安価なスピーカーを探してください、とお願いしたのはこちらだったので、本当に申しわけない気持ちで一杯になりました。バッテリーがすぐに切れてしまうのを、お店側も確認できていませんでした。

3:親御さんもルールを守らなかった
親御さんと子どもたちの席を分けて、親御さんのみの場所を作っていました。
親御さんの中には、年齢の大きな子どもも自分の近くに座らせていたので、親御さん用のお水を配った時に、お水をほしがる子どもたちで大混乱になりました。
親御さんも、先生たちの話を聞いていないことが、わかりました。

4:スタッフの数が少なかった
子どもたちに手伝ってもらったのですが、それでも運営側の人数が十分ではありませんでした。実は、まったく関係のない学校の門番さんにも当日は手伝ってもらっていました。それでも、手が回りませんでした。

 

オープンデーが終わった後は、振り返りにも気力が残っていなくて、今後どうしていったらいいのか、話し合いができませんでした。
新学期早々に、反省会と今後の取り組みについて、話し合うことになっています。

オープンデーは上記のような感じとなってしまいましたが、それまで継続してやってきた、班活動、係活動、物品管理などの試みもあるので、それらの活動を、新学期も継続していきたいと考えています。

まだまだ、改善しなくてはならないことがたくさんある、ということを経験的に学ぶ、オープンデーでした。

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