活動ニュース

ダンス発表会

2010/01/04
報告:プロジェクト・コーディネーター 栗原 真由花

マルカのセンターでは、ヨルダンの宗教や風習を考慮した上で、男子生徒にはサッカーのコースを、女子生徒には室内でのダンスのコースを提供しています。日本では、学芸会や運動会など家族や知人に学んできたことや練習してきた成果を発表する機会がありますが、マルカの生徒の多く、特に女子生徒は学んできたことや練習の成果を人前で発表する機会がありません。そういったことから、ダンスコースに通う彼女たちに家族や友人に日ごろの練習の成果を見せる機会を持ってもらおうということで、12月8日にマルカの市民ホールで発表会を行いました。普段はセンターの一室で指導にあたる女性インストラクターの前でしか踊りを披露したことが無い女子生徒が、マルカの市民ホールで家族や友人の前で練習の成果を見せることになりました。

インストラクターの指示に従って練習を繰り返す生徒たち

当日、彼女達は、普段センターに来るときよりも心なしか興奮しているようでした。早く衣装を着てステージに立ちたいのか、非常に重たいにも関わらず衣装を運んでいる私達から箱を奪うようにして自分たちでステージまで運んでいきました。衣装は、民族衣装で胸元に様々な色の糸で刺繍がほどこされているワンピース状のもので、頭からすぽっと被れるようになっています。身長によってサイズが異なるので、自分にあったサイズを探し、それを頭から被るだけなのですが、全員が着終えるのに20分以上が経過してしまいました。それから30分ほど実際の舞台で予行練習をし、本番に備えました。

また、当日、同ホールでは、少しでも多くの観客や保護者にセンターでの子どもたちの活動の成果を見てもらおうと、絵画のコースの先生に手伝ってもらい、ホール内を子どもたちが今まで描いた絵で埋め尽くしました。当日は、セッションがないピア・エデュケーターやダンスコースの生徒の家族とその友人、そして予行練習の合間を縫ってダンスコースの生徒たちも展示された絵を見ていました。

開演までの間展示された絵を眺める
ピアエデュケーターたち

この発表会ですが、ダンスのインストラクターから数日前に8日に発表会を行いたいと打診され、急いで準備を行いました。スタッフは、会場の予約、音響設備の予約、生徒の家族への連絡、展示する絵の準備、衣装や小道具の準備などを数日でこなしました。当日まで非常に慌しく過ぎていき、当日は当日で、ダンス発表会開演予定時間を過ぎても観客が10人にも満たなかったりとハラハラすることばかりでした。

しかし、そこはヨルダン。人々は日本よりものんびりしています。予行練習が終わり、皆が一息つき、本番を始めた頃に多くの人々がその時間を待っていたかのようにホールに入場してきました。結果、ホールはほぼ満場になり、女子生徒たちは楽しそうに、そして一生懸命に日ごろの成果を披露しました。

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本番になり恥ずかしがっていた女の子たちも次第に集中しだして、
練習の成果を発揮することができました。

ダンスの発表会が終わると最後は会場に発表会を見に来ていた子どもたちも巻き込んでのクイズ大会になりました。質問は、インストラクターが事前に準備しておきました。踊りを見に来ていた子どもたちは一生懸命手を挙げて回答していました。スタッフの心配をよそに発表会は大盛況で、インストラクターも女子生徒たちも、彼女達の保護者も、発表会を見に来ていた友人たちも、そしてスタッフ一同も満足しホールを後にしました。

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