スタッフ日記 認定NPO法人国境なき子どもたちブログ

「私たちの安全を確保してくれる警官たち」

 

バングラデシュ駐在員の土岐です。

バングラデシュでは、10月3日に日本人が射殺されるという痛ましい事件が発生しました。
また、9月28日には、NGOで働くイタリア人も似た手口で殺害され、両方の事件に絡んでISから犯行声明が出されました。
亡くなられた方のご冥福を心よりお祈りすると共に、早期の事件解明と犯人逮捕に向けてバングラデシュ政府の対応を期待しています。

こういった事件が生じると、私たちは大使館やJICAの方々から情報を収集しながら、安全確保に努めます。
特に今回は外国人がターゲットとなったこともあり、バングラデシュ政府も必死です。これ以上事件が発生すると、欧米や日本諸国の引き上げが始まるからです。ウォッチできる外国人は監視下におき、再発阻止に全力を尽くしています。

私たちは始めの2週間は自宅待機となり、ほとんど自宅・ホテルから外出しない日々を過ごしました。先週から、徐々に様子を見ながら、警官護衛の元、外出するようになりました。

◆ダッカ

というわけで、ホテルの前にはいつも警官が待機。

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ホテル前にて警官たちと

移動する際は私たちの車の前を、パトカーが先導します。
たまにサイレンを鳴らすパトカーがおり、恥ずかしいです。
渋滞の中を、他の車やリキシャを押しのけながら走行する時は、警官のパワーを感じます。

銃とトランシーバーを携えた警官たち。

銃とトランシーバーを携えた警官たち。

車の前を走るパトカー。

車の前を走るパトカー。

夜行フェリーで移動する際には、セキュリティの確保しやすいVIPルームを確保し、ドアの前まで警官が送ってくれます。
警官がトランシーバーで、「ただいま外国人1名とフェリーに到着しました。」などと本部へ報告してくれます。

夜行フェリーのVIPルーム前にて

夜行フェリーのVIPルーム前にて

◆ボリシャル

農村にある事業地のオフィスへ行くときも、警官が同行してくれます。
フィールドへ行くときも一緒です。センターの外で待機していてくれます。

いつも2名体制で同行する警官

いつも2名体制で同行する警官

アパートの近所へ、自分たちの食材を買いに行くときも一緒です。
一緒に野菜を値切ってくれます。
一見、体も大きく強面な警官たちですが、感謝を伝えると、素敵なスマイルを返してくれます。

ローカルマーケットへの同行

ローカルマーケットへの同行

警官に護衛してもらっていることもあり、大きな不安を感じずに活動することができています。
パートナー団体のスタッフや、アパートのオーナー、ホテルスタッフ、近所の人々も、常に私たちの安全を気にかけ、不安や不便を感じないように配慮してくれます。
バングラデシュは親日の国なので、キオスクのおっちゃんも「日本人が撃たれたってなぁ。いい人だっていうのに残念だよ。バングラデシュを嫌いにならないでくれ」と声を掛けてくれます。

まだ事件解明は終わっていませんが、安全を再優先に、優しいバングラデシュ人たちに見守られながら、活動を続けています。

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