活動ニュース

桟橋が僕のベッド/バングラデシュ、ダッカのストリートチルドレン

2015/02/09
報告:KnKスタッフ 清水 匡

バングラデシュのショドルガット港にココンという少年が暮らしています。11、2歳にしてはその表情にあどけなさは感じられません。ココンは1本3リットルのペットボトル2本ずつを両手に持ち、乗船が始まったフェリーに乗り込みます。

少年ココン

少年ココン

ペットボトルを売り歩くココン

ペットボトルを売り歩くココン

今日のココンの収入は24タカ(約16.8円)

「水!水は入りませんか!」と声を張り上げ乗客の間を練り歩きます。「この水、飲めるのか?」と客が声をかけると、「もちろんです。中はちゃんとした水道水ですよ」と答えるココン。あっとう間に2本売れました。売れたらそのお客にはもう用はありません。「水!水は入りませんか!」と歩き出します。両手の水がなくなったら新たにペットボトルを取りに戻ります。これを3往復繰り返し、この日の仕事はおしまい。空はすでに暗くなっています。今日のココンの収入は24タカ(約16.8円)。1本10タカ(約7円)の内、彼の取り分は2タカ(約1.4円)だそうです。

お客と交渉中のココン

お客と交渉中のココン

ショトルガッド港の利用客に混ざり、子どもたちは今日、明日を生きるために働いています。

1日数十万人もの利用客がある大港

1日数十万人もの利用客がある大港

水売り、ゴミ集め、荷物運びなどをしながら生きる子どもたち

ココンは農村部の村で生まれました。生活は貧しく幼くして両親を亡くしたため、村を飛び出し首都ダッカに来たそうです。詳しい話は教えてくれません。両親の話も本当かどうかわかりません。ただ今日の彼の答えがそうなのです。

幼くして想像を絶する苦労をしてきたココン

幼くして想像を絶する苦労をしてきたココン

ココンの今日の寝床は船着き場の桟橋

彼の寝床は船着場の桟橋。早朝、港に到着したお客の荷物運びで朝食代を稼ぎます。一生懸命働くというよりは、ある程度お金が手に入ったらそれ以上は仕事をしません。働いたら食べる。今稼いだお金で腹ごしらえ。この時点で午前9時。KnKの「ほほえみみドロップインセンター」が開くのは午前10時。それまでゲームセンターに行くのが日課のようです。10タカ(約7円)で1時間遊べます。

大きな荷物を持つ利用客を探すココン

大きな荷物を持つ利用客を探すココン

国境なき子どもたち(KnK)が「ほほえみドロップインセンター」を開設したのは2011年9月。ココンはその頃からの常連さんです。ほかの子どもたちはセンター内で遊んでいてもココンはマイペースで、1人横になって寝ています。スタッフはそんなココンを無理に遊ばせたりせず、そっと見守っています。これもココンとスタッフの信頼関係が築かれている証拠なのかもしれません。

センターでは、識字教育やゲーム、衛生管理など子どもたちが安心して過ごせる環境が整っています。

安心して眠りにつくココン

安心して眠りにつくココン

夕方、港に船が到着する頃、水売りの仕事をするためにココンはセンターを出て行きます。稼いだらもちろん腹ごしらえ。大衆食堂で大盛りのご飯をモリモリ食べます。食堂にはテレビが設置されており店内は超満員。ココンはここで3時間たっぷりテレビを見ます。日本の子どもたちと変わりませんね。
夜10時過ぎ。ココンは桟橋で仲間たちと一緒にご就寝。「お休みなさい」

桟橋がココンたちのベッド

桟橋がココンたちのベッド

※ バングラデシュのストリートチルドレン支援活動は日本の皆さまからのご寄付により成り立っています。

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【KnKバングラデシュ活動概要】

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